Q1.なぜ、神棚のお神札(ふだ)を一年ごとに新しくするのですか?
A.「若水(わかみず)」といって、元日の早朝に汲(く)んだ水には特別な霊力があると信じられてきたように、新しいものに宿る瑞々(みずみず)しい生命力は古(いにしえ)から今に至るまで、日本人にとって畏敬(いけい)の対象であり続けています。
すべてのものが改まるお正月を迎えるにあたりお神札を新たにするのは、より新しいお力、より若々しい生命をいただこうとする日本人の心性に根差した習慣であるようです。
Q2.なぜ、神棚の向きを東や南にするのですか?
A.私たち日本人の主食は米です。それゆえ稲作にもたらされる自然の恵みを代表する太陽への信仰を、私たちは祖先崇拝と共に今日までもち続けています。
太陽は日の神さまの象徴ともされ、とりわけ生成発展の「氣(き)」を感じさせる午前中の、東から南天昇りつめる太陽の光を尊び、神棚においても東や南を神々が向かわれる吉方としているからのようです。
Q3.身内に不幸がありました。神事や祝い事、神棚はどうしたらよいでしょうか?
A.喪中(もちゅう)の間は神事や祝い事は遠慮しなければなりません。喪中は喪服を着ている期間のことですが、かつてそれは血縁の濃さなどによる区別があり、厳密に守られてきました。しかし都市化や核家族化などの社会状況の変化と共に曖昧(あいまい)になっています。
今日では最長で五十日(親や子、配偶者の場合)を一応の「喪明(もあ)け」の目安とし、親密度により期間を考えればよろしいかと思います。そして、その間は神棚の前面を半紙など白紙で覆(おお)います。
喪明け後は家を清め、平常通りに神事を行うことができます。また、祝い事や祭事の参加も出来るようになります。尚、喪中と忌中(きちゅう)は本来別の意味ですが、今では同義とすることがあるようです。
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